反応式と式量を使うと,ある量のCuからCuOが何gできるか求めることができる。式量は相対的な質量なので,物質どうしの重さを比べることができる。銅の酸化の場合,「CuとO2が128gと32gの割合で反応し,このときCuOが160gの割合でできる」と考えることができる。次の①と②を考えてみよう。
① Cu16gからCuOは何gできるか。
CuとCuOの重さの比を考えればよい。Cu:CuO=〔 128 : 160 〕なので,Cu16gでは,
128:160=16:x
x=(160×16)/128=20〔g〕
② Cu16gと反応するO2は何gか。
CuとO2の重さの比を考えればよい。Cu:O2=〔 128 : 32 〕なので,
Cu16gでは,
128:32=16:x
x=(32×16)/128=4〔g〕
例題
鉄Feを酸化すると,酸化鉄Fe2O3が生成する。この反応について後の問いに答えよ。原子量 O=16,Fe=56
(1) この反応を化学反応式で表せ。
(2) 反応する鉄と酸素O2の質量の比を最も簡単な整数比で求めよ。
(3) 鉄11.2gをすべて酸化するのに必要な酸素の量はいくらか。また,このとき酸化鉄は何g生成するか。
(4) 酸化鉄40gをつくるのに必要な鉄と酸素の量はそれぞれ何gか。
(1) 4Fe+3O2→2Fe2O3
(2) 4Feと3O2なので,56×4:16×2×3=224:96=7:3
(3) 鉄と酸素は質量比で7:3で反応するので,鉄が11.2なら,酸化鉄をxとすると,
7:3=11.2:x, x=4.8〔g〕
生成する酸化鉄は,質量保存の法則より,11.2+4.8=16〔g〕
(4) 2Fe2O3(160×2g)つくるのに,4Fe(56×4g)と3O2(32×3g)必要
酸化鉄40g(160×2gの1/8)なら,鉄は56×4/8=28〔g〕
酸素は32×3/8=12〔g〕(質量保存の法則より,40-28=12でもよい)
|